元気くんの紹介


さかのぼる事 平成10年。
この年岡山県は、台風10号により大きな災害を受けました。

ノースヴィレッジに暮らす牛の「元気くん」も
この災害に巻き込まれたのです。

 


増水により破壊された橋
〜 風と雨の恐ろしいおばけ「台風10号」 〜

 平成10年10月17日の夜から18日の朝にかけて岡山県に上陸した台風10号は、各地に大きな被害(死者5名,被災家屋約7,200戸)をもたらしました。
これは、平成2年の台風19号以来の大災害となり、津山市・吉井町・御津町・柵原町では「災害救助法」が適用されることになりました。
 津山市の被害はとくに大きく、吉井川・皿川流域を中心に3,206戸の家屋が被災するという深刻な事態となりました。
昭和20年の枕崎台風で約6,700戸が被災した経験をもつ津山市では、護岸改修や排水路の整備が計画的にすすめられてきました。
ところがこの台風10号による大雨は、その予想をはるかに超えるものだったのです。
津山市街地は吉井川から排水路へと逆流した泥水で冠水し、至る所で堤防を決壊した濁流が道路を破壊し、田畑をつぶし、民家や学校にまで押しよせたのです。
人々がこれまで築き上げてきた家や財産は、一夜にして押し流されてしまったのです。


〜 希望の灯をともした子牛の命 〜

 このような中で、一つの奇跡が人々の心に希望の灯をともしました。
津山の石岡牧場(津山市金屋)から吉井川の濁流にさらわれた生後6ヶ月の子牛が、90キロメートルも離れた瀬戸内海の黄島(岡山県牛窓町の沖)で生きて発見されたのです。
 この牧場では180頭あまりの肥育牛が飼われていましたが、屋根にまで達する瞬時の増水に、牛たちを助ける余裕は全くありませんでした。
子牛を育てるための乳牛たちは、綱でつながれたまま溺れて死んでしまいました。
水が引いた後の惨状は、地獄さながらだったといいます。
濁流にのみ込まれた20数頭のうち、瀬戸内海まで流されて生きていたのは、この子牛1頭だけでした。

生還後、石岡牧場にて

 いじめられっ子で病弱だった小さな子牛…。
けれども、大嵐にも負けなかったこの強い命は、私たちに生きることの尊さや喜び、あきらめずに頑張る勇気と希望を与えてくれました。
そして、災害からの復興に取りくむ人々への大きな励みとなったのです。

〜 きせきの子牛「元気くん」 〜

 この子牛は、石岡牧場のご厚意により「おかやまファーマーズ・マーケット ノースヴィレッジ」に寄贈されました。
お客様から愛称を募集し、全国から多数の応募が寄せられた中から、平成11年3月に

「元気くん」(GENKY)

と命名しました。
「元気くん」と名づけられた奇跡の子牛は、公園のアイドルとして可愛がられています。
今は、もうすっかり立派な雄牛になりました。

命名式では多くの人に祝福されました


 

元気くんの漂流ルート


津山から牛窓まで

約90kmの距離を流れていく中で、

濁流にもまれながらも

多くの橋、堰に激突する事なく

瀬戸内海まで流れ、

また、海流が渦巻く中

運良く黄島に漂着出来た事は

まさに奇跡と言う他無い。



 元気くん祭りでは、多くのお客さまとふれあい、記念撮影もしていただけます。
幸運を授かろうと、体に触れる方もおられ、元気くんもうれしそうにして、とても喜んでいるようです。
小さかった元気くんですが、今では近くで見ると、本当に迫力のある大きな雄牛に成長しています。
ぜひ、大きくなった元気くんに会いにきてください。
今の元気くんです。